SKiCCO REPORT

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聴かないCDを山ほど買い続ける日々は終わるのだろうか

オリコンが、CDとダウンロード販売とストリーミングの合算ランキングを開始すると発表しました。


オリコン、合算ランキングおよびストリーミングランキングを12月より開始 | ORICON NEWS : https://www.oricon.co.jp/confidence/special/51685/

オリコンでは、本年5月21日付のリリースにおいて、「本年10月より『週間CDランキング』と『週間デジタルランキング』を合算した『オリコン週間合算ランキング』の発表を開始する」旨を発表していたが、その後の進捗により「定額制オンデマンド型音楽配信サービス(「ストリーミング」)」のデータについても集計・合算ができるはこびとなり、当初の予定を変更し、12月から3要素を合算した『オリコン週間合算ランキング』および『オリコン週間ストリーミングランキング』を公開することとした。


予約特典会を数ヶ月間繰り返してオタクに同じCDを大量に買わせチャート上位を狙うという手法はずっと続いてきました。しかしそれも一般の方々へ知るところとなり、聞いたこともないアイドルがチャート上位にいても“ああ握手で売ったんだな”としか思われなくなってます。また最近ではオリコンチャートへの注目自体も下がっており、これ役に立ってんのかと思わないでもない状態です。またCDを聴く機械を持ってない人が増えたりサブスクリプションサービスが普及したりということもあり、かつてのような、それぞれのアイドルの熱心なファン同士によるダブったCDの交換(配布)も有用性が薄れてきてるところでした。


こうした状況を鑑みると、特典会でオタクに同じCDを大量に買わせる手法は無くなっていくのでしょうか。もうレコ社を介さずにグッズ売ったり熱心なファン向けに有料イヴェやったほうが実入りが大きいとかいう時代になるのでしょうか。


というものの、小売店やレコ社にとってはオタクが買うんであれば売るわけで、オリコンハックの有用性が無くなったからってすぐにやめるとも言い切れません。CD出すから予約会ができる。予約会があるからインストアイヴェントができる。インストアイヴェントがあるから無料で観てもらえる機会を作れる、というのが現状ですから。今後のことはわかりませんが、ある日突然無くなるというのも考えづらいかと。


一方、48グループ坂道グループなどは、千円そこらのCDを売るのに毎回毎回デカイ会場借りて人員を手配し各種ツールやアメニティ(オタクの本人確認や警備や待機場所やメンバーのケータリング等々)に経費をかけてるわけです。常々不思議だったんですが、あれプロジェクト全体として黒字になっているんでしょうか。なんせ千円そこらってのはこうした大規模握手会の無い普通のCDと同じ価格帯であり、このような各種握手会の経費は含まれてないんですから。


しかし、48グループのフラッグシップであるAKB48(名義)のシングルは1位・100万枚を死守しなければいけないという使命があります。オリコンが発表する合算ランキングがどういう方式で決定・発表されるかにもよりますが、直近のAKB48シングル「Teacher Teacher」は261万枚以上の売上だそうです。


【先ヨミ】AKB48『Teacher Teacher』が261万枚を売り上げ首位独走 自己最高の売上枚数を更新 | Daily News | Billboard JAPAN : http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/63913/2


これはちょっとやめられそうになさそうですね。CDをランキングから外すというような“荒療治”でもない限り。


つまり我々はこれからも当分同じCDを大量に買うことになりそうです。嗚呼。