SKiCCO REPORT

アイドル・ガールズエンタテインメントについて書いていきます。ご連絡は mail at skicco.net までお願いします。

楽曲派(笑)

いわゆる音楽ファンの人たちと言うと、幼い頃からFENとかで洋楽聴きまくってて、渋谷のショップで世界のCD買い漁って、夜な夜なクラブに入り浸って、とかそんなイメージありがちですが……ちょっとイメージ偏ってますかね……。
私にとって音楽とは歌、歌謡曲でした。実家にはなぜかジャケットのないドーナツ盤が山ほどあり、それをおもちゃのレコードプレイヤーで聴きまくっていました。おもちゃと言ってもちゃんと45回転で回るので曲を聴くのには十分でした。それが小学生の頃です。家族がテレビの歌番組が好きだったので自ずとそこで流れているヒット曲も覚えるようになりました。まだテレビが一家に一台の時代でしたから。また、母が当時カラオケ好きで、新しい曲を覚えようとするたびにラジカセで1曲エンドレスで流しまくってたので(オートリバースとか無いからもちろんいちいち手で再生してましたが)、演歌も抵抗なく頭に入ってきました。私にとっての音楽は、歌メロ中心の演歌歌謡曲、そしてテレビから流れるアイドルポップスだったのです。


私が歌うアイドルに今もこだわる理由は、こういう生い立ちが関係しているかも知れません。
私にとってアイドルとは、音楽の一ジャンルである、と言い換えてもいいでしょう。
アイドルポップスは様々な音楽の要素をどんどん吸収し可能性を広げてきました。私が洋楽に興味をもって聴くようになったのも、アイドルソングの“元ネタ探し”がきっかけだったことも少なくないです。


こうした考えのせいか、私は曲がダメなら、そのアイドルがどんなにかわいくても、ハマリきれないのです。曲重要なのです。とはいえ、アイドルを曲だけで判断できないのもまた事実です。
アイドルと楽曲は、クルマの両輪というか、お互いをより良く活かすための要素なのではないのかなと考えます。
どんなに魅力的な女のコでも、曲がしょっぱければ残念だし。どんなに素晴らしい曲でも、歌ってる人がアレならナニだし。
当たり前と言えばそうなのですが、本当に当たり前なのだろうか?と思わないでも無いです。
自分の好きなアイドルだったら、どんなクソ曲でも体に叩きこんで盛り上げるのが真のファンではないのか?とか。曲の善し悪しで冷める程度の奴はファン失格ではないのか?とか。一方で、ダメなものはダメと言うのもファンの役割ではないのか?とかも考えたりします。


アイドルと楽曲はお互いをより良く活かすための要素、なので、分けて考えることができないのです。
トラックが素晴らしくても歌ってる人に興味が持てないと、まあCDで聴いて満足してしまって、ファンにはならないかなあという気はします。
そのアイドルちゃんが好きでも曲がしょっぱいと、握手のためにCD買ってそれっきり聴かなかったり。それでファンと言えるのかという疑問は自分の中にあります。そういうCDは残念ながら私の手元にもあります。
アイドルと楽曲、両方揃ってこそ魅了される、のだとは思います。


それは言うなれば、アイドルとはエクスペリエンスだということでしょうか。
動画でも現場でもいいですが、アイドルを魅力的だと感じるというのは、経験です。そのとき、女のコ個人のパーソナリティ以上のエクスペリエンスがもたらされているはずです。衣装や振付はもちろん、動画ならカメラワークや編集、現場なら客層や会場の雰囲気なども。そしてもちろん、楽曲も。
アイドルというエクスペリエンスを構成する上で楽曲が欠かせないなら、やはり曲の善し悪しは気になってしまいます。少なくとも私は気にします。こんな私はアイドルファン失格でしょうか?