厚生労働省の調査で、若い世代は以前ほどテレビを見ていないと報じられた。
テレビっ子急減 「ほとんど見ない」5年で2.5倍に :日本経済新聞
テレビやDVDを「ほとんど見ない」と答えた18歳未満の子供の割合が2009年は6.6%で、前回04年の調査と比べて2.5倍に増えたことが22日、厚生労働省の全国家庭児童調査で分かった。一方、携帯を1日1時間以上使う子供は4人に1人となり、前回調査よりも増えた。
調査は5年ごとで、今回は小学5年から18歳未満の1098人から回答を得た。テレビやDVDの1日の視聴時間では、「ほとんど見ない」と答えたのは高校生が10.5%と最多。中学生5.4%、小学5〜6年生が3.0%だった。2時間以上見る子供は51.8%で、前回の58.9%から8.1ポイント低下した。
元になった厚生労働省のデータ。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001yivt-att/2r9852000001yjc6.pdf
アイドルにハマる時期であろう高校生でも、「ほとんど見ない」「1時間より少ない」を合わせると約24%。1時間より少ないってのは、たまたま点いてたとか、親が居間で見てたからついでにってレベルだろうから、4人に1人は自発的に見てるとは言いがたいのではないか。
2時間以上見てるような「テレビっ子」も、約41%。半数にも遠く及ばない。この数字を見るかぎり、少なくとも、もうテレビが昔のような「万能メディア」でなくなってることは明白だ。若い人を相手にしなければならないアイドルなら、なおさらだ。
もちろん、今でも地上波テレビが影響力としては「最も大きい」には違いないだろう。特に、アイドルを売り出す側の人々は私と同世代かそれより年配の方が多い、つまり、若い頃にテレビ黄金期を経験してる人たちだ。アイドル=テレビ、と考えるのも無理は無い。
だが、若者が接するメディアとして、テレビは魅力を失いつつある。そのことを十分認識して、アイドルを売り出すのに適したメディアを売る側がしっかりと考えていかねばなるまい。
むやみやたらにテレビ(出演)をありがたがるのではなく、テレビ以外の選択肢をしっかりと検討し、必要な時にテレビを「利用する」スタンスで挑むべきだ。若い人達がテレビに接するときのように。
そうでなければ、テレビ屋にいいときだけこき使われてポイ捨てされる奴隷だ。