SKiCCO REPORT

ライターやってます。アイドル・ガールズエンタテインメントについて書いていきます。お仕事のご依頼は[skiccoあっとgmailどっとcom]まで。お待ちしております。

楽しい楽しいアイドルPVの世界



東京女子流の美しすぎるPV「約束」はみなさまも記憶に新しいかと思います(フルサイズのPVは現在配信でのみ入手可能)。


最近ではLinQの「CHIKU-TAKU」も素敵なPVだと思います。

「CHIKU-TAKU」のPVは、シングル「CHIKU-TAKU/ゴーイング マイ ウェイ! [CD+DVD]」の初回限定盤に収録されています


基本的にヴィジュアルで勝負するはずのアイドルですが、PVが作られるようになったのは、他のジャンルと比べて決して早かったわけではありません。PVが流行りだしたのは'80年代ですが、当時はまだかろうじてテレビの歌番組やバラエティ番組でアイドルが歌うことができていたので(当時のバラエティ番組にはだいたい歌のコーナーがあったのです)、手間暇金をかけて作る必要を(少なくともレコード会社の人たちは)感じていなかったのだと思います。ざっくり言えば、アイドルのPV作ったって流す場所ねえじゃん、的に。
その頃のアイドルのPVと言えば、文字通り業界関係者に見せるための簡素なものでした。


南野陽子「恥ずかしすぎて」

(本稿に直接関係無いですが、ナンノ今見てもかわいくて驚きました(^^))


同時期のいわゆるアーティストのPVがこのクオリティですから、差は明らかです。


それでも、徐々にミュージックビデオとしてのPVが作られるようになっていきます。様々な試行錯誤が行われ、意欲的な作品も少なくありませんでした。


河田純子「あしたげんきになあれ」


山中すみか「四月白書」


宍戸留美コズミック・ランデブー」


高岡早紀「眠れぬ森の美女」


ソニー系のQlairでは、ミュージックビデオとイメージビデオの融合というチャレンジまでありました。

これは、パッケージとして発売された映像ソフト「Good bye Cybele」の一部ですが、同時に「お願い神様」のPVとしても成立しています。約30分の作品「Good bye Cybele」は、アイドル・ミラクルバイブルシリーズ Qlair ArchivesにDVDで収録されています。


しかし、結局「流す場所が無い」という問題が解決したわけではなく、当時深夜枠に残ってた数少ないアイドル番組ではもちろんアイドルが出演して歌ってましたし、CDTVのような番組や音楽番組のランキングコーナーでも、残念ながらランクインするほど上位に来ないので、やはり“別にそんなにがんばってつくらなくてよくねえ?金もないし”ということだったのではないでしょうか。そもそも、アイドル冬の時代と呼ばれる時期になってからは、アイドルそのものがメディアから消えてしまいました。今の若い人には信じられないかもしれませんが、本当です。


アイドルが再びメディアを賑わすのは、モーニング娘。の登場を待たねばならなかったのですが、そのブレイク及びハロプロの勃興により、アイドルPV界の歴史に残る作品が生まれます。


松浦亜弥「ドッキドキ!LOVEメール」

アイドルPVのキモはつまるところ、どれだけそのアイドルそして楽曲の魅力を印象づけられるかです。松浦亜弥のPVは、発表されるたびに、これでもかこれでもかと“あやや”を魅力を十二分に表現してました。この頃からシングルVとして独立して販売されるようになったこともあってか、あやや以外のハロプロでも素晴らしいPVが数多く作られ、ハロプロPV班最強説なんてのもありました。


Berryz工房ファイティングポーズはダテじゃない!


今では、メジャー、インディーズを問わず、アイドルにPVは必須となりました*1。アイドル及び楽曲を手広く手軽に広めることのできるYouTubeの登場で、その役割はますます重要になっていくと思います。
個人的には、たった一本のPVに大きく心を動かされることもありますし。


Bon-Bon Blanco「だって、女の子なんだもん!」

これを知り合いに見せられ、ボンブラと曲を知って、これは現場にいかねば!と強く思ったのを覚えています。


最後に、最近の私のお気に入りPVを紹介させて下さい。


Dorothy Little Happy「飛び出せ!サマータイム


Dorothy Little Happy「Life goes on」


結局ドロシーかよ!とか言わないで下さいね(^_^;)
両方ともワンカットでやってるのがシビれるというか、予算や技巧に過度に頼らず発想と知恵で乗り越えてる感じが好きなのです。ワンカットの緊張感とかも勝手に感じてます。もちろん単純に楽曲と映像がちゃんと相乗効果的になってるからこそ素晴らしいと感じるのですが。ちなみにこの2作、フルで見ると最後に一種のサプライズ的演出があるので、機会があったらぜひフルサイズで観てみて下さい。2作ともアルバム「Life goes on」初回盤にDVDで収録されています。


精緻に作りこまれた作品としては東京女子流「Bad Flower」はシビれました。はじめて見た時に、楽曲とヴィジュアルの完全なる融合っぷりにすごい興奮したのをよく覚えています。女子流のPVの中でも、「約束」と「キラリ☆」と本作は特に好きです。

*1:「PV無い奴ぁ全部プレ」という故事成語もあったり