SKiCCO REPORT

アイドル・ガールズエンタテインメントについて書いていきます。ご連絡は mail at skicco.net までお願いします。

オリコンランキングのレベル低下がひどすぎるらしい

オリコンランキングなど音楽チャートの話題を扱ってるサイト「The Natsu Style」によると、オリコンシングル週間ランキングの様々な順位で史上ワーストの売上記録を更新されているということです。


CDシングル売上がさらに縮小…オリコン週間30位が史上初の1500枚割れ、50位で900枚割れ、100位は僅か354枚 : The Natsu Style - オリコン&音楽ランキング分析

最新のシングルランキングでは、各順位で最低枚数記録の更新が相次いだ。30位の売上枚数は1478枚となり、オリコン史上初めて1500枚を割った。また、40位の時点で1067枚しかなく、50位は891枚となり、史上初の900枚割れとなった。


特に今週だけが異常というわけでもなく、もう何年も前からこうした現象は見られます。
オリコンシングル週間ランキング 各順位の史上ワースト売上記録一覧 : The Natsu Style - オリコン&音楽ランキング分析

近年のオリコンシングル週間ランキングでは、100万枚を超える売上枚数を記録して1位を獲得する作品があれば、1万枚を超える程度の売上枚数にもかかわらず1位を獲得する作品もある。このように、ランキングでは同じN位でも売上枚数に大差が生じる。


かつては、オリコンの“左側”(50位以内)に行くのすら大変だった時代もあったのですが、今は言ってみれば個人で買ってオリコンチャートに突っ込めるレベルになってしまったようです。
発売週で上位に入った作品が翌週に100位圏外にダウンする事もしばしば起こっているようで、最近ではデイリーランキング上位狙いで発売を1日早くするなんてワザを使ってるところもあります。


原因は、当サイトをご覧の方ならご存知でしょう。オリコンランキング上位を狙うための発売イヴェント、とりわけ予約イヴェントの実施です。2ヶ月前から予約イヴェントが行われることも珍しくなくなりました。結果、発売週のイヴェント会場では、同じCDを何十枚、何百枚、中にはメーカーの名前の入ったダンボール箱ごと持って歩くファンの姿が見られるわけです。ちゃんと取りに行かないとランキングに反映されないですからね。


ここで、レコード会社のえげつない売り方を批判するのは簡単です。もちろん批判されて当然です。しかしその根源にあるのは、オリコンをはじめとするランキングでしか物事を判断できないメディアであり、そのメディアの取り上げられ方に一喜一憂する多くの人たちの存在です。
より多くの人達に聴いてもらうために、買ってもらうために、人気を出すために、メディアに取り上げられる必要がある、そのためにはわかりやすい実績を数字で出してメディアにアピールしなければならない、レコード会社がレコードを売る仕事をしてる以上、そうした判断は、やむをえな……くないわ。やっぱおかしいでしょ。いろいろ。
レコード会社の人たちも“わかっちゃいるけどやめられない”のかもしれませんが。


ネット上では、もうオリコンランキングに意味ねえだろ的な意見はしばしば見ますが、それでも、そのオリコンランキングの結果によってメディアに取り上げられると喜んだりするんですよね。そこから変えていかなきゃいけないと思うんですよ。
メディアの扱いばかりを気にして、やれあのアイドルは売れてるだの売れてないだの終わったのなんて話は、いいかげん終わりにしたいですねえ。


【関連記事】
レコード会社はいつまで光る円盤を売る商売を続ける気なのだろう - SKiCCO REPORT
オリコン原理主義からの脱出 - SKiCCO REPORT
オリコン依存がアイドルを殺す - SKiCCO REPORT
オリコンチャートを絶対視するメディアとそのメディアを妄信する連中が「AKB商法」を可能にした - SKiCCO REPORT


Amazon特別プロモーション