読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

SKiCCO REPORT

ライターやってます。アイドル・ガールズエンタテインメントについて書いていきます。お仕事のご依頼は[skiccoあっとgmailどっとcom]まで。お待ちしております。

「貴公、CDを知っているか」「CD……旧世紀のメディアですな」「貴公はそのCDの尻尾だな!」

column

今年のネタは今年のうちに。
この年末にかけて、「もうCD買ってもしょうがなくね?」というような記事があちこちで見られました。


「ふつうの人はCDなんてもう買わなくなった」 - 小娘のつれづれ
音楽にはCDで聴いてるだけじゃ伝わらない部分がたくさんある - あざなえるなわのごとし


かつてのアナログレコードやカセットテープと同様に、CDが音楽メディアの主役である時代が終わりつつある、いやとっくに終わってるのではないかと思います。
2011年の時点で、「音楽を楽しむために利用したサービス」として最も利用されているのがYouTubeです。「普段使っている音楽機器」も、パソコンやデジタル携帯オーディオプレイヤー(iPodウォークマン等)が圧倒的です。(出典:http://www.riaj.or.jp/report/mediauser/pdf/softuser2011.pdf


デジタルネイティヴがティーンネイジャーになり、いよいよ本格的に配信時代になるかと思いきや、AKB48(グループ)が握手券商法でなまじCDが売れてしまったために、CDがというメディアを延命させてしまっています。奇しくも、今年のレコード大賞は、EXILEがチケットを付けて売ったCDだったそうですね。
そしてオリコンの週間チャートでは、ちょっと言いづらいですが、誰も知らないようなアイドルが毎週のように上位にランクインしてます。これも規模こそ違えど握手券商法・特典商法で、そこでは、同じ人間が同じCDを何十枚も買う光景が日常的に見られます。言うまでもなく、彼らはCDという光る円盤が欲しくて買ってるのではなく、特典(握手等)のためにCDを買っているのです。特典を得たのち、CDは捨てるのにも困るという意味ではゴミ以下の存在になります。CDを売る側もそれを百も承知で、というか彼ら(とアイドル)を利用してCDを売り、目先の数字を稼いでいるのです。
なんでこんなことになってしまったかと言えば、レコード会社はCDという光る円盤を売ることばかりに気を取られ、自分たちが本当に売るべき「音楽」を忘れてしまったからかもしれません。


「メジャーレコード会社は、もう新曲を作るべきじゃない」〜音楽業界の"今"と"これから" (1/3)

レコード会社のトップは、「音楽を文化として残していこう、自分たちはその役割を担っているんだ」ということについては全く忘れています。

とにかく金になればいい。良いものを残していくという考え方が、ほとんど害悪として捉えられているんです。「ウチの会社に音楽に詳しい人間なんて要らないんだ」と。それよりもマーケティングできる、「金になるものを見抜けるやつが欲しい」とハッキリ言うメーカーの社長さんも多い。

レコード会社なんてどうでもいいんです。メジャーなレコード会社から声をかけられたなんて何の意味もないし、これからはますます意味が無くなってくると思います。


ゴールデンボンバー矢沢永吉槇原敬之もインディーズだったりしますしね。
ここ数年、アイドルの「メジャーデビュー」の話題をよく耳にします。これはおめでたい話のようですが、実はレコード会社が自分たちがイチから育てて売り出すリスクを負いたくないだけのように思えます。だからこそ、ある程度の数字(売上、ファン)を持っているアイドルのオイシイところだけを持っていこうとするのです。それでも、なんでも、CDを売りたい。会社を、業界を、維持するために。
そうまでして現行のエコシステムにこだわるのには、配信では儲からない、少なくとも現状規模のレコード会社を維持できない、という問題もあるのでしょう。


レコード会社の主な仕事は、発掘、育成、制作、宣伝、販促、と言われてますが、このうちすでに発掘と育成はやる気が無い(余力が無い)みたいですし、制作は、上記のような作品がインディーズで作れるなら、メジャーレーベルでやる付加価値がありません。宣伝は、前述のように今もっとも効果的かつ必須なのはYouTubeです。そして販促は、アイドル自らを借りだしての握手会。メジャーレーベルは自分たちが存続するためにCDの売上という数字だけをちゃっかり受け取ってる……んではないでしょうかね?どうなんですかね。アイドルもファンも、レコード会社の正社員の皆様が給料をもらうために利用されているというのは、穿ち過ぎですかね?


そんなんだったら、インディーズのままのほうがアイドル(運営)も儲かるんじゃないっすか?音源やPVは宣伝用に作ってネットで配布し、タオルやTシャツや写真売ってるほうがアイドル(運営)側の取り分多くないっすか?
ことアイドルに関しては、これだけの作品が作れるなら、メジャーにこだわる必要は全く感じません。




“メジャーデビュー”を目指されるアイドル(運営)様におかれましては、このあたりのところをご一考願えればと存じます。またファンの側も、やれメジャーだインディーズだ、オリコン何位だ売上枚数がどうのこうのという考え方は、頭の体操程度にお願いしたいところです。
それでは皆様良いお年を。


【関連記事】
レコード会社はいつまで光る円盤を売る商売を続ける気なのだろう - SKiCCO REPORT