SKiCCO REPORT

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日本青年館大ホールで開催されたNゼロ(元AKBN 0)のライヴに行ってきました

Nゼロ(元AKBN 0)が7月14日15時から開催した「ついに来たぞ日本青年館大ホール!3年間の集大成!すべてのアイドルファンに捧げる至高のセットリスト99 一発で満席にしてみんなで中野サンプラザに行くぞ〜スペシャル」に行ってきました。

北区“非”公式ゆるキャラのきたパンくんも応援に駆けつけました。
Nゼロの活動ロードマップでは、目標を設定し、クリアしたら次のステップに挑戦する、ということになっています(公式サイト参照)。“第二のステップ”赤羽会館でのライヴを満席にし、今日挑むのが“第三のステップ”日本青年館でのライヴです。ただ、日本青年館は一年以上先まで予約で埋まってる上に、近年中には取り壊しになるという報道もありました。そのため、Nゼロが次のステップである中野サンプラザに進むためには、今回一発で満員にする必要がある……ということで、前述のような長いライヴタイトルになっているわけです。

何かとあれこれ言われることの多いNゼロですが、公式ライヴはがっつり作りこんできます。今回はステージにはオーロラビジョンタイプ(LCD?)の大型スクリーンやムービングライトまであって豪華です。時間という長丁場でしたが、飽きずに楽しむことができました。
吉川コトノンことの、安原サニー芽生、椎名リホリン理穂、高山りぱぽ莉沙、赤松ミオミオ美音、稲葉スカーレット来夢、米澤リッタン璃子、桜井はるぴょん陽菜、長谷川めいちょりん芽依の正規メンバーに加え、11期生見習いの石田華、石原麻衣子、田中優衣、花澤加奈も参加したフルメンバーでのステージです。

ライヴは3rdシングル「純情サテライト」からスタート。AKBフォロワーでありつつも楽しませてくれるオリジナル曲も、Nゼロの持ち味のひとつです。広いステージを存分に使い、クラスを超えたパフォーマンスを見せてくれます。見習いの4人もバックダンサーとして参加です。ツインテールにリボンを付けた田中優衣ちゃんがかわいいです。

NゼロはAKB48“非公式ライバル”ということもあり、48グループの曲をメドレーで歌いました。これまでのライヴでしばしば歌われる「言い訳Maybe」「フライングゲット」(AKB48)はもちろん、「パレオはエメラルド」(SKE48)、「オーマイガー!」(NMB48)なども歌ってました。

そして今回の目玉“すべてのアイドルファンに捧げる至高のセットリスト99”ですが、事前にクライアント(ファン)から寄せられたリクエストを元に、他のアイドルの曲をメドレーで歌いまくるというもの。はじめて来た人も楽しめるように、というNゼロの特徴の一つです。前半と後半に別れ、パート1では「スキちゃん」(スマイレージ)、「MAX!乙女心」(SUPER☆GiRLS)、「仮契約のシンデレラ」(私立恵比寿中学)、「まっさらブルージーンズ」(℃-ute)、「付き合ってるのに片思い」(Berryz工房)、「行くぜっ!怪盗少女」(ももいろクローバー)などの曲をメンバーが入れ替わり立ち代わりで歌い、最後に全員で「LOVEマシーン」(モーニング娘。)を歌いました。パート2では、「大好き☆」(メグリアイ)、「シェキメキ!」(Dream5)、「ViVi夏」(ぱすぽ☆)、などの曲を歌いました。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」(BABYMETAL)では見習い最年少の田中優衣ちゃん(かわいい)がイメージぴったりでした。「もっと ぎゅっと ハート」(おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ!)ではリボンを活用してみたり、「アッパーカット!」(アップアップガールズ(仮))のような難易度の高そうな曲もそれっぽく見せてたりと、他のアイドルの曲を歌うにしても、凡百のカラオケカヴァーとは一味違うところを見せてました。正直、これをやるのにどれだけの準備が必要だったかを想像するだけで震えそうです。ちなみに99曲には全然足りませんでしたが、“時間の都合”だそうです(笑)。

以前Nゼロがイヴェントで行ったカラオケ大会で優勝した安原サニー芽生さんのソロコーナーもありました。「Lost the way」(DiVA)を歌いましたが、非常にカッコよかったです。サニーさんは以前にも増して表情が豊かになってるのかなと感じました。

Nゼロ名物「アイドルの試練」もありました。今回は11期見習いの4人が、Nゼロの基本的な知識を確認するペーパーテスト。ステージ上に机と椅子を持ち込んで行います(笑)。見てる方もハラハラしましたが、無事4人とも合格でした。

また、今回披露された新曲は、児童虐待、特に親などからの児童虐待に反対する歌ということでタイトルも「虐待ゼロ」。同様のテーマでは制服向上委員会(SKi)の「SAVE THE CHILDREN」がありますが、より直接的な表現だった気がします。児童虐待は実の親によって行われることが多いという統計もあります*1。それを歌うのがNゼロとSKiというあたりが、何か考えされられます。

そして、今日を最後にNゼロを中退する吉川コトノンことのさんのソロコーナーと中退式がありました。Nゼロでは3年未満での脱退は“中退”と表現します。売上至上主義のNゼロにおいて、長きに渡りトップだったコトノンの中退で、Nゼロは今後どう変わっていくのでしょうか。

後半は、「Let's get all!」「ドギマギFirst Love」といったシングル曲などで盛り上がり、最後はメンバーがバナナを持って「アイドルバカ一代」(空手バカ一代の替え歌)を歌って、長い長いライヴを終えました。

そして、肝心の客入りですが……残念ながら満員とはならなかった様子。今後のロードマップをどうするのかも含め、新生Nゼロがどうなっていくのか注目したいです。