SKiCCO REPORT

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AKBN0は破戒者:レポに代えて「新星堂本社でランキングアップ作戦打合せイベント」荻窪新星堂本社地下1階(13:00-)

今日はAKBN0を観に行ってきた。初めてではないがけっこう久しぶり。
俺の目当ては茜チュインあいa.k.a.小野しょう子と、以前お披露目で見て気になってた安原芽生。あと今日歌ステージ観て気になった松上祐子とも握手してきた。いきなり名前訊かれて驚く。たぶんピンチケは名前覚えると喜ぶからそっから入るんだろうなあ。あーそうそう客は若いのばっか。おっさん俺だけ。入口で泣きながら帰ろうかと思うレベル。
最初に3曲くらい。「10年桜」(AKB48)とか。オリジナルの「大好きだよ!」ははじめて聴いたけどおもいっきし会いたかったで吹くレベルなんだけどCメロが地味にエモかったり、オケが想像してたほどチープではなかったり。まあ中途半端にパクるくらいならこのくらいやったほうが潔いって思えるレベル。選抜?6人で歌った「付き合ってるのに片思い」(Berryz工房)はチュインが桃子パートやっててベタだけどやっぱりこういうの好き。で久々にステージ見たら松上祐子がすごく良くなってて(というか前回見たときの印象は全く無い。俺も全員の顔と名前まだ覚えてないんだけど)ひとりだけ明らかに違うくなってた。
数時間の握手トーショットデートタイムのあとエンディングが18時頃。「LOVEマシーン」(モーニング娘。)歌ってた。最後は空手バカ一代の替え歌歌ってた。スタッフがバナナ投げてた。俺缶ビールが降ってくる現場は行ったことあるけどバナナが飛び交う現場はちょっと知らんわ。ほんとに飛び交ってるんだよ文字通り。新星堂本社の地下そんなに広くないのに。いろいろおかしい。


AKBN0はいろいろ話題になることもあるのでご存じの方もいるだろうが、ざっと説明する。
AKBN0のコンセプトは「会って、話せて、デートができるアイドル」。
月に何度か行われるイヴェントでは、2,3曲ステージ歌ったあとは数時間イヴェントが続く。何をやってるかというと、握手だったりツーショット撮影だったり。握手券や2ショット写真券が1,000円とか3,000円で売られている。端的なのが「ミニデート券」で、イヴェントにより異なるが、好きなメンバーと一緒に街を散策したりできる(さすがスタッフが同行するが)。だいたい40分1万円とかの価格設定。
もうこの時点で眉をひそめる人も多かろう。
だが数字だけを見れば、1,000円で握手とかツーショット3,000円とかいうのはアイドル界(?)では標準的(?)な価格設定だ。
もちろん通常アイドルではCDや写真集の「特典」というタテマエで、握手やツーショットを売ってるわけでない。
とは言ってももうみんな気づいてるでしょ売る方も買う方も!じゃなきゃ同じ商品で3枚特典5枚特典とかねーから!握手したくてお話したくて認知されたくてかまってほしくてCD買ってんの!何枚も何十枚も!
だったらもうはじめからそうしようよ、シンプルにやりましょうよお互い、ってのがAKBN0なのだろう。
今までSKiやAKB48がやってきてさんざん揶揄されてきたようなこと、そういうものからタテマエとかオブラートとかエクスキューズを全部とっぱらったのだ。
そのSKiやAKB48だって、既存のやり方のタテマエを外すところから始まってる(AKB商法とか言われるけど、実はAKB48のキモは指名制度を確立したことにある)。
時代の針が進むときってのはそういうもんなのかもと思う。
いわば「破戒者」だ。
あれはやっちゃいけない、それは禁じ手だろう、と呼ばれてるようなことを破戒していく存在が、世界を変えていく。何のために変えていくのか、変わった後どうなるかは誰にもわからないけど。
ちなみに今AKBN0で握手券を買うとCD1枚がおまけについてくる(まだCD発売になってないので正確にはCD引換券だが)。もうやってること一緒だよね。何が違うのって言う。
はっきり言って歌ステージなんて金取れるレベルじゃない。だから取らない(歌ステージ見るだけなら無料)。それで、2,3曲歌ったあと数時間ミニデートしたりできる。
そんなことをしてなんになるかって?
数は力なんだよ。
どんなに見下されようがなんだろうが、AKBN0は着々と実績を積んできてる。なんか知らないけどホールコンサートも売り切れ御礼だったらしい(行ってないから何やったか知らないけど)。
AKB48が劇場ほったらかしでもガンガン売れまくってるように、数字と話題性が勝負を決するのであれば、AKBN0が“化けない”と誰が言える?
話題性といえば、常々「過去有名アイドルグループにいた人大歓迎!」と謳ってはいるものの、本当に元ハロプロエッグ前田彩里がAKBN0に入ることになって、局地的に騒然とした。客層も変わるかもしれない。
「メジャーは食わねど高楊枝」の代表みたいなハロプロから「金にキレイも汚いもない」なAKBN0へ、逆下克上(?)みたいになるのか、あるいはAKBN0自体が化けるのか、なにも変わらないのか、それは全く見当もつかない。
ただ、タテマエとか、オブラートとか、エクスキューズとか、まやかしとか、そういうものを全部とっぱらったときに何が残るのか、何も残らないのか、気になる人は注目してもいいかもしれない。気になる人はね。無理に気にする必要はないが。


別に今日はじめて見たわけじゃないのになんでこんなこと書いてるかっていうと。今日のステージ観てて、あーやってりゃ進歩するんだなあみたいなことを感じたから。
歌ステージなんて金取れるレベルじゃないってさっき書いたし、それは実際そうなんだけど、以前見たときよりも確実に良くはなっている。ひとりひとりで見ればずいぶん様になってる。少なくとも、何回ステージ立ってもおんなじことをずーっと繰り返してるようなコらよりは期待ができるし、どこまでいってどうなるか楽しみになってきた。
破戒の果てに何も残らないかもしれないが、こっちは何も無い世界を経験済みだから別に怖くないよ。