SKiCCO REPORT

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レコードが再び注目を集めているらしいです

アナログレコードが、今再び注目を集めているらしいです。


「体験」する音楽。レコードが注目される理由とは : ギズモード・ジャパン

90年代、僕は火曜日になると放課後レコードショップに走って、新譜の棚をチェックしていた。たまにCDを買うと、家に帰って急いで開けてラジカセにセット、宿題をやるふりをしながら聞き入っていた。なんと素晴らしい経験だったか。しかし今、あの経験に価値が見出されることはない。あれは、古くさい話なのだ。

もちろん、音楽を聞くのはいまだって素晴らしいことにかわりない。ただ、CDを買うなんて馬鹿げているというだけ。もちろん、僕だけが「馬鹿げている!」と言っているわけではなく、世界のみんながそう言っている。過去10年以上、CDの売上げは年々落ち込んでいる。デジタル音楽の時代において、聞くのも持ち歩くのも、CDはもはや使い勝手が悪い。

かといって、物理的に音楽を購入することに意味がないかというとそうでもない。音楽レコード業界が衰退している一方で、レコード自体にはカムバックの流れがきている。


私の若い頃すなわちおニャン子クラブが流行ってた頃がちょうどレコードとCDの移行期だったんですよ。だから最近の若い人というか三十代以下の人はもうレコードを見たこともない人が多いのではないでしょうか。
私なんかだと、レコードがCDに→ボタンポンで再生できるし持ち運び便利だしジリパチノイズ無いしランダム再生できるしすげえ!とか、CDがMDに→自分好みのディスクできるすげえ!とか、MP3にしてiPodで持ち運び→もはや曲選ぶ必要無くCDラック全部持ち歩けるすげえ!っていうテクノロジーis素晴らしい状態で。だからこそ、テクノロジーのもたらす可能性を商慣習でつぶされるのには憤りを感じてたりもします。
ただ、私のようなレコードの実体験のある人間が「でかいジャケットの趣きガー」とか「あたたかみのある音ガー」とか「針を落とす緊張感ガー」とかレコードにノスタルジーを感じるのはわかるのですが、若い人にはどうなんでしょうね。逆に新鮮なんでしょうか。


実際、最近でもレコードでのリリースというのはあったりして、以前からレコードでリリースをしている星野みちるがアナログシングル4ヶ月連続リリース中です(CDも付属します)。



ジャケにバーコード入ってるの懐かしいですね。


思えば、昔からレコードを聴くというのは特別なことだった気がします。というのも、レコードプレーヤーを置ける住環境やレコードを聴く手間などの余裕というのは、誰にでもあるものではないからです。レコードを聴くためのステレオ(ここでは音響機器の意)も、大きかったですからね。音楽にこだわる人(今で言うマニア)でなければ、用意できなかったのでしょう。
レコードがCDになって大きく変わったのは、音楽を聴くことが特別でなくなったことではないでしょうか。持ち運びもレンタルも(ここ重要)手軽で、カーステだろうがポータブルだろうがいつでも聴ける。ひょっとしたら、CDの時代をもってはじめて、音楽を買って楽しむという行為が大衆化したのかもしれません。
そしてそういう人は元々物理媒体にこだわりがあるわけではないですから、CDよりお手軽な手段すなわち配信が出てくれば、そっちに移行するのでしょう。音楽ソフトの売上がCDバブル前の水準になったのも、増えた分が戻っただけと考えれば納得できます。


だから、レコードなどの物理媒体にこだわる人たちが増えてきたのだとすれば、それだけ音楽を聴くという行為自体にこだわる人が増えてきたのだということなんでしょうけど、だからって配信限定は気合が足りないというのは、なんか違うなあと思います。
フィジカルdigったりショップでどうのってのはホント都市部だけの楽しみ方ですからね。全国あるいは全世界に届けられる配信は配信ですばらしいと思いますよ私は。


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