SKiCCO REPORT

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2011年はアイドルバブル終わりの始まりか

去年は「アイドル戦国時代」という言葉が流通し、いわゆるアイドルブームの様相を呈してると言っていいだろう。AKB48の成功が呼び水になったのか、我も我もと参入が相次いだ。だが、実際はAKB48陣営のひとり勝ちと言っていい状態であり、CDや雑誌などの売上もAKB48陣営だけの効果にとどまっているようである。
まさしくバブル、アイドルシーン全体が盛り上がってるように見えて、実際は“盛り上がってる気がしてる”だけなのではないだろうか。いわゆるブームと呼ばれるものそうであるがごとく。


長らくアイドルイヴェント名所と言われてた秋葉原イシマルソフト本店(旧石丸ソフト2)がこの3月27日に閉店する。

これで、首都圏のアイドルイヴェント会場、特に歌モノの常設イヴェント会場は事実上無くなった。この数年で、かつての名所だった池袋サンシャイン60噴水広場のイヴェントを開催していたサンシャインシティの新星堂は閉店し、また新星堂ディスクイン吉祥寺、旧石丸ソフトワンアソビットシティヤマギワソフト館、等、イヴェントの名所と呼ばれてきたところが次々と無くなっており、今やイシマルソフト本店だけに集中している状態だった。それが閉店となる。
もちろん、そもそもCD等パッケージソフトの売り上げ自体が10年前と比べて半減しており、過剰な店舗であれば淘汰されるのであろう。
とはいえ、これまでこれらの会場で催されていたイヴェントは行き場がなくなり、それはすなわちCDを売る場所がなくなることそしてアイドルを「体験」する場所がなくなることを意味する。
アイドルブームが本物であるならば、こんなことは起きないはずだ。


結局盛り上がってるのはAKB48とその周辺だけであり、実はアイドルブームでもなんでもなかったのではないか。


これはあたかもハロプロが隆盛を極めた1999年頃〜2002年頃に次から次へアイドルたちがアンダーグラウンドシーンに登場してきたときとも似ている。このときは結局商業的にあとに続くものがいなかったこと、そしてハロプロが規模こそ大きいものの「閉じた文化圏」であり、アイドルシーン全体へのフィードバックが限定的だったことなどから、アイドルシーンは急速にしぼんでいき、あっと言う間に冬の時代に逆戻りしそうになった。AKB48のサクセスストーリーを語るときに「最初は客7人」という決まり文句があるが、あれは当時どれだけアイドルシーンが冷え込んでいたかという証明でもあるのだ。


このままあとに続くものが出てこなければ、巨大になりすぎたAKB48陣営が自壊をはじめ、そしてアイドルは再び「ダサくて儲からない」というレッテルを貼られ、冬の時代がやってくるのではないか、そんな心配をしている。


もっとも、私自身は前回の冬の時代を生き抜いたのだから心の準備は出来ている。だが今を生きるアイドルちゃんたちのためには、やはりそんな時代はこないほうがいい。


願わくば、AKB48でアイドルに目覚めた人たちが、もっともっと奥深いアイドルの世界に接し理解し楽しんで、今度こそブームがブームで終わらずに「定着」していってほしい。AKB48はアイドルの楽しさのほんの一部に過ぎないのだから。